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★5月14日第3回公判における原告側意見陳述★ 

カテゴリ:一般廃棄物許可の安曇野市との裁判

5月14日に本訴訟の第三回公判が長野地裁で行われました。
今回から裁判長が代わり、改めて原告団から意見陳述を行いました。
我々の代表として意見陳述してくださった中野さん、津村さん、ありがとうございました。

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●意見陳述 中野好子  平成22年5月14日

私は10年前に、大阪から安曇野市穂高に引っ越してきました。
自宅の裏の畑からは、常念岳、燕岳、鹿島槍ヶ岳、白馬岳と、北アルプス連山が眺められます。
家の横には、ワサビ田から集まった用水が流れ、澄んだ水には水草が揺れていました。
その流れは、養魚場へと注ぎ、ニジマスを育てています。

今から30年ほど前、私の子供たちが小学生の頃、友人が穂高にペンションを開業しました。
夏休みには家族そろって泊まりに来ていました。
レンタル自転車を引いて穂高川わさび園遊歩道を歩いたり、道端の花を摘んだり、
暑い中にも、風は清涼で、なんとも心地よい日々だったことが忘れられず、
夫の定年を待って転居してきたのです。
今では家族全員が信州人となりました。

転居してまもなく「水巡り」のイベントに参加しました。
見学中、建設省関係の仕事をしているという男性が、私に話かけてくださいました。
「自分は仕事で世界の都市を巡ったが、ここが世界一だと思う」と言われたので驚きました。

さらに詳しく話してくださいました。
「ここは高い山々が連なっているが、ほどよい距離があり、安心して仰ぎ見ることができる。
斜面にはりんご畑や野菜畑、平地に下るにつれ、水田が広がり、デルタの先には
地下水が湧き出ていて、ワサビが栽培され、その水を集めて魚の養殖が行われている。

自然の景観が観光資源になるだけでなく、この自然がこの地に生きる人々の
生業(なりわい)につながり、さらにそれらの生業が、都会の人々を惹き付け、
観光資源にもなっているというところがすばらしい」と、こんな内容のお話でした。
私がこの話を印象深く覚えているのは、その後の10年の実体験が、
その話の通りであったからです。

我が家を訪れる友人や親戚は、田植えの後の水田と雪をたたえた常念岳、
ワサビ田と湧水の流れ、りんごの花や実りの時季など、四季折々を写真に収めたり、
スケッチにしていきます。水が美味しい、野菜が美味しい、りんごが美味しいと
何度も訪れてくれます。全て私のせいではありませんが誇らかな気持ちになります。

この自然のめぐみを生かした暮らしぶりは、先人たちが知恵と努力を積み重ね、
私たちに遺してくれたものだと思います。
その自然の恵みのもとは「安曇平の豊かな水」です。
それは、地上の水ではありません。地下にある水郷です。

「安曇平は、周りを山地に囲まれた大きなおわんと考えるとよい」
と、ある講演会で聞きました。
おわんの縁から、水を含む地層が幾重にも走り、おわんの底に水が貯まっていくそうで、
今は汲めども尽きぬ水量があるそうです。
ここに暮らすものにはこの水を決して汚すことなく、減らすことなしく、
大切な宝として後世に伝える義務があるのではないでしょうか。

このおわんの縁の一角に産業廃棄物処理場が出来るとなると、
安曇野に住む誰もが首を横に振ると思います。
この地を訪れる人はもっと敏感に、処理場の存在だけで眉をひそめ、
黙って帰り、再びは訪れないかもしれません。

穂高の水道水は100%地下水で、その水は殆ど蒸留水に近いそうです。
ワサビ田の水は伏流水で地表に近い水脈です。
どの水もいったん汚染されると原因を突き止めることも、取り除くことも困難です。
失敗は許されません。100%安全などと保障できないのが廃棄物処理の今の日本の現状です。
現に、業者のA産業が社長を交代して後の操業では、近くに住む人に迷惑をかけたり、
川を汚したり、法を犯したりと、不誠実な実際を見聞しました。

そのような業者には、重要な廃棄物処理をまかせられません。
もし、どうしても必要ならば、おわんの縁ではなく、街の真ん中に建設し、
住民がいつでも調査し、100%安全を確かめられる施設、設備のもとで操業してもらいたいと願います。

安曇野市長、そして行政の方々は、安曇野のかけがえのない自然の恵みと住民の願いに目を向け、
日本において廃棄物行政の見本となるような施策で臨んで欲しいと願います。
そのことを切に願い、私は原告となりました。


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●意見陳述 原告番号86番 津村孝夫  平成22年5月14日

私はIターンの就農者で現在38歳です。10代の頃より百姓暮らしを夢見、
20代は養鶏の仕事をしながら酪農、稲作、林業など様々な農作業体験をし、
29歳で青年海外協力隊に参加し、アフリカのザンビアで2年間、
養鶏の技術指導員として活動しました。

ザンビアでは、現地の人たちとの交流を通して、大地と共に生きる原点を感じる体験をしました。
帰国後私は、三郷に就農していた友人の農場を訪ねました。
それが縁で、私は今後の人生を賭けていく場として安曇野の地を選ぶことにしたのです。

2003年(平成15年)、安全で安心できる農産物を作ろうと志を立て、無農薬・無化学肥料で
水稲、小麦、大豆、エゴマ、加工用トマトなどを栽培し、加工・販売を始めました。
2005年(平成17年)より地元の消防団に所属し、地域を守るボランティア活動もしています。
2007年には結婚し、妻と二人で暮らしています。

畑は堀金三田と三郷小倉に1町歩、水田は堀金烏川と三郷小倉に9反歩借りて耕作しています。
豊かな安曇野での農作業体験をもっと多くの人に体験して欲しいという想いが強く、
農業研修生を受け入れたり、大学のフィールドワークにも協力しています。
私の農場で研修した二人の青年はいま青年海外協力隊に参加しています。

安曇野に来て一年過ぎた頃(2004年)、畑のすぐ近くに、
B社の廃棄物中間処理施設が出現しました。
ところが建物が出現して今に至るまで、その業者から地元に納得がいく説明がありません。
環境ホルモンをはじめとする様々な化学物質が出る危険性のある、
廃プラスチックの破砕・圧縮や汚泥の堆肥化など、
問題が山積みの処理事業が本格的に稼動したら、安全な農産物どころか、
生命の危険さえ考えられます。豊かできれいな水や澄んだ空気、
溢れる太陽の光や大地の恵みを受けて、この地で一生やっていこうと、
希望に満ちた一農業者にとって、大げさではなく夢が打ち砕かれた感じです。

さて、そのB社の所有する敷地内で操業している、A産業の今回の問題は、
業者が現実に周囲に被害を与えている点がしっかり検討され認識されていないように思います。
私は原告団の事務局として地元の被害の実態をアンケートなどによって
まとめさせてもらっていますが、住居の内外、畑で、道を歩いていて、
木の腐敗したような臭いや嫌な臭いで不快な思いをしたり、
粉塵で洗濯物が外に干せない家があったり、バリバリ、ドンドンといった大きな騒音で
悩まされたりしている方が、私の想像以上に大勢いることを知りました。

中でも同じ事務局をやっている高橋さんは、施設の東側300mに家がありますが、
東風が吹くと粉塵で窓が開けられず、騒音は施設の周りに高い塀が出来た後は余計に、
メガホンのように遠くに到達しうるさくなったということです。

都会から空気のきれいな小倉の地に引っ越してきたにも関わらず、
このような状況になってとても残念だという気持ちに、私も本当に胸の詰まる思いで、
ますますこの運動の必要性・重要性を感じています。

しかも業者は説明会を要請しても応じないなど、これまでの地元に対する誠意のない対応から、
全く信用できない業者であるとの認識に立たざるを得ません。
これだけ多くの住民に被害を出し、不安にさせて、
その資質が問われる業者であるにもかかわらず、行政はその実態を知らない、
知ろうとしない、それがこの問題の本質です。

一方この6年の運動の中で、私がよかったなあと思えることは、この問題を通して、
地元の住民がつながり、その輪の中に私も入り、絆の強さを実感できたことです。
行政や業者の側の見方の中に、一部の住民がやっていることだという見方があるようですが、
全く事実を見ていないというほかありません。
何事につけ皆で話し合って決めて行動しようとしている姿勢は、住民自治の基本であり、
区の対策委員会の在り方は正にそれを実践している例として、他に誇れるものだと感じています。

私は、終生を送る場として選んだこの安曇野で、これからも独立自立した百姓として、
田畑を守り、家族を守って暮らしてゆきたいです。
この問題によって生きる権利を侵されることなく、持続可能な社会にしていくための一歩として、
農業を根底に据えた暮らしづくりをやっていく中で、自分自身の、
他を侵さない生き方を実践してゆきたいです。
それは個人・家族・地域社会へと拡がり、繋がる生き方だと考えています。
一日も早く、本来の農作業に安心して専念できるよう、公正な判断を示していただくようお願いいたします。


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